知っておきたいカルテのポイント
カルテというのは、医師が患者の診療内容や経過を記録した文書のことで、そこには患者の氏名や住所・性別・年齢・病名・主要な症状・治療方法・診療日といった内容が記載されます。
この文書は、医師法という法律によって最低でも5年間は保存することが義務付けられていることから、むやみに廃棄したりしないように注意しなければなりません。
次に、紙のタイプと電子タイプの2つの種類があるという点を頭に入れておくようにしましょう。
このうち、紙のタイプは手書きで記録する伝統的な方法ですが、読みにくかったり・紛失しやすかったり・保管場所が必要になるといった様々な問題があります。
これに対し、電子カルテというのはパソコンやタブレットなどで必要な事項を記録するもので、検索や共有が容易であるほか・情報量が豊富・スペースが節約できるといった紙にはない数多くのメリットが存在します。
そのため、近年では紙に代えて電子タイプのものを導入する医療機関が急速に増えてきているのです。
なお、電子タイプのものを使いこなすには、操作研修やマニュアルの設置・運用の改善といった対応が必要です。
また、電子タイプのものは、レセコンや検査機器などと連携することによってさらに効率的な診療が可能になります。
以上で見てきたように、カルテは医療の質や安全を高めるために重要な文書ですので、その基礎的な知識をしっかりと理解した上で正しく作成・管理することが求められるのです。